短い足がキュートなマンチカンの特徴や性格について

犬ですとダックスフンドやコーギーなど足の短い犬種がいますが、猫の場合にはマンチカンが有名です。とくに子猫のときの可愛らしさは抜群で、非常に人気があります。しかし、足の長さのほかにも、マンチカンの魅力はたくさんあるのをご存知でしょうか?そこで今回は、マンチカンの特徴や性格についてご紹介いたします。

1. マンチカンとは

マンチカンは、猫の品種としては、比較的歴史の浅い部類に属する品種です。1940年頃から世界の各地で足の短い個体が何度も発見されていましたが、その起源は明らかになっていませんでした。

その後、1983年にアメリカ合衆国のルイジアナ州にてたまたま発見された短足の個体をきっかけに、研究対象としてさまざまな調査が行われることになります。

その結果、遺伝子においては健康体であると判明したことで、ブリーダーの手によって、本格的な異種交配が開始されることになります。このとき、交配に賛成する派閥と、短足は遺伝子異常であるため反対する派閥とで衝突が起こりました。

結果として、1980年代から北アメリカにおいて繁殖が続けられ、1995年には、「TICA(ザ・インターナショナル・キャット・アソシエーション)」という猫種を登録する団体によって、マンチカンは猫種として公認されました。

その愛くるしいルックスによって非常に人気を博しているものの、やはり元々足の短い品種だったのか、遺伝子の異常によって生まれてしまった品種なのか、そのルーツは現在においても謎に包まれたままの状態となります。

ただし、マンチカンは必ず短足であるというわけではありません。なかには普通の猫くらいの足の長さの個体も存在しており、短足の割合は全体の中でも約2割ですので、意外と少ないというのが正直なところとなります。

2. マンチカンの特徴

マンチカンの特徴は、やはりなんといってもその短い足でしょう。ほかの猫にはない個性です。ただし、足は短いものの、筋力は十分に備わっていますので、ジャンプ力などは決して見劣りすることはありません。運動能力自体もほかの猫種とあまり遜色ないので、活発に動きます。

足の長さは短足、中足、普通の3種類存在しています。これは、足の長さが通常の猫とマンチカンを交配させているためです。短足のマンチカン同士を交配させた場合に死産となるケースが多いことから、足の長さが普通の猫との交配に限定されています。

また、これまでにさまざまな種類の猫と交配を繰り返してきた歴史がありますので、体毛の柄や色などについてもかなりバリエーションが多く、同じ柄をした猫は存在しないといっても過言ではないほどです。体毛だけでなく、瞳の色についても、黄色っぽい茶色や青緑などたくさんの種類が存在します。

3. マンチカンの性格

マンチカンの性格は、大きく分けて3つの特徴があります。

3-1.穏やか

気性が穏やかですので、基本的には攻撃的になることは少ないといえるでしょう。そのため、ほかの猫や多種類の動物と一緒に暮らすことになったとしても、問題なく暮らすことが出来ます。

3-2.好奇心旺盛

マンチカンはとても好奇心が旺盛ですので、子猫のときだけに限らず、成猫になっても変わらない好奇心を持ち続けます。いつまでもおもちゃなどに興味を持って遊び回るでしょう。

3-3.人懐こい

一般的に、猫は警戒心が強いため、初めて会う人などに対しては近くに寄っていかなかったり、ときには敵意を剥き出しにしたりする場合があります。しかし、マンチカンは初対面の人に対しても懐くことがあるほど人懐こいのです。

基本的には明るく活発な性格をしていますが、音には敏感ですので、突然の大きな物音や声などに反応して、怖がってしまうこともしばしば見受けられます。

4. 4つのタイプ

実はマンチカンには、毛色など見た目の違いだけでなく、種類もいくつか存在しています。ベーシックなマンチカンのほかに、マンチカンと他の品種を交配して生まれた種類です。それぞれに特徴があるので、ご紹介しましょう。

4-1.純血種

純血種は、ベーシックなマンチカンのことです。一般的にマンチカンといえば、この純血種のことを指します。先述の通り、毛や目の色の違いなどをあわせると、非常に多くの種類が存在しています。

4-2.メヌエット

メヌエットは、マンチカンに対して、ペルシャ猫やヒマラヤン、エキゾチックショートヘアなどを交配させて生まれた種類です。「ミヌエット」と呼ばれることもあります。特徴としては、強い好奇心を持っていることと、人懐こく甘えん坊という性格が挙げられます。自立心も強いので、留守番も安心です。

4-3.キンカロー

キンカローは、マンチカンとアメリカンカールを交配させて生まれた種類です。マンチカンの短足と、アメリカンカールの外にカールしている耳という、それぞれの特徴をしっかりと引き継いでいます。日本では、「マンチカール」という名称で呼ばれることもあります。しっぽや身体も比較的小さいので、成猫になってもコンパクトです。

4-4.スクークム

スクークムは、カールした毛が特徴的なラパーマとマンチカンを交配させて生まれた種類です。短足かつ毛がカールした猫種を作り出そうという目的で、1990年代にブリーダーによって意図的に生み出されました。明るく活発な性格をしており、成猫になっても、まるで子猫のような元気さを見せます。

マンチカンに興味を持たれる方は、やはり短足という最大の特徴に惹かれるかと思いますので、純血種のマンチカンだけでなく、短足という特徴を引き継いでいるキンカローなどの類似した品種もオススメです。性格も違いがありますので、比較してみてはいかがでしょうか。

5.まとめ

短足でありながらも、元気に動き回る姿が非常に愛らしいマンチカンは、とても人気があります。これからマンチカンを飼ってみたいとお考えの方もいらっしゃるかと思いますので、その場合には、猫専門のブリーダーが在籍している「ビークラブ猫店」までお気軽にお問い合わせください。専門家として、アドバイスなどさせていただきます。