どうして猫は爪切りが必要なの?その理由と切り方について徹底解説!
猫を飼い始めたのはいいとして、面倒だからと爪切りをせずに放置する方は少なくありません。しかし、爪切りをしませんと、とんでもない事態に発展することもあるのです。今回は猫の爪切りがどうして必要なのかの理由と、切り方について徹底解説します。愛猫はもちろん、自分を守るためにも、今すぐ行動です!
1.猫の爪の役割
普段は収納されている猫の爪ですが、移動時やふとしたことで見せる際に実感するその鋭利さは、とても愛玩動物が備えるようなものとは思えません。まずはそんな猫の爪に、一体どのような役割があるのかから、説明します。
1-1.「狩り」のため
猫の爪というのは、あらゆる家具を傷付けたり、人に迷惑を掛けたりするためにある訳ではありません。実は猫というのは、ライオン等の食肉目と同属で、捕食者に特化しています。このため、爪の主たる役割は「狩り」となるのです。
現に猫は、爪とぎによってその鋭さを常に維持しています。爪とぎを猫のストレス解消程度に思っているかもしれませんが、これも実は武器としての能力を維持するためで、つまりは「いつでも狩りが出来るように爪を研ぎ澄ましている」のです。
1-2.移動手段
猫の鋭い爪は狩りだけに使われるのではなく、移動手段としても有効に使われています。多くの方が見たことがあるでしょうが、人にはとても登れない急勾配、絶壁なども猫はいとも簡単に進んで行きますよね?
これは爪によるもので、鋭く丈夫な爪を接地箇所に食い込ませて体を保持し、次の体重移動を可能にしているからです。人が見れば滑り落ちないか不安になりますが、食い込ませるとはいってもごく僅かな時間であり、滑り落ちる前に素早く次の行動に移ります。
2.爪切りが必要な理由
では次に、どうして猫には爪切りが必要となるのか、その理由について説明します。前項の猫の爪の役割を考えれば、おおよその見当は付くはずです。
2-1.人を傷付けないため
猫は爪とぎで、ある程度手入れはしますものの、それはあくまで狩りなどの能力を向上させるものであって、人に対したものではありません。場合によっては人を傷付ける可能性があることを理解すべきです。
自分の身の回りの物品を傷付けるだけなら、自分が我慢すればいいだけの話です。しかし、他人を傷付けるようなことがあれば、民法上では「動物の占有者の責任」、刑法上では「過失傷害」に問われる可能性がありますので、猫と自分自身を守るためにも必ず爪切りはしてあげて下さい。
2-2.爪の損傷を防ぐため
猫自身が手入れをした爪は、あくまで狩りや移動手段のためで、鋭さに特化しています。つまり、鋭くするということは、爪が細くなることですので、どうしても折れやすくなることは想像に難くありません。
それが自然界であれば問題はないのでしょうすが、人間社会では鋭い爪をすぐに引っ掛けてしまう物が少なくありませんので、ちょっとしたことで折れてしまうのは、十分に考えられます。爪の折れる場所によっては出血や苦痛を伴うこともありますので、そうならないためにも爪切りが必要なのです。
2-3.巻き爪防止のため
猫は若い頃こそ自分で爪の手入れをしますが、年齢を重ねると動きが鈍くなり、億劫になるのでそうも行きません。人が爪切りをしてあげませんと、爪はそのままどんどん伸びて行き、巻き爪になってしまうのです。
そうなりますと、巻いた爪が肉球に食い込んで出血したり、そこから細菌等が侵入することで化膿したりすることもあります。そこまで巻き爪が進行しますと、歩くことも困難になりますので、猫に健やかな老後を過ごしてもらうためにも爪切りは必須となるのです。
3.爪切りのやり方
ここまでで、いかに猫の爪切りが重要であるかを理解していただけたと思います。ここからは、爪切りの具体的な方法を、手順ごとに説明します。
3-1.爪切りの準備
まずは猫の爪を切るための準備です。猫用の爪切りは、人用と全く形状が異なりますので、決して使わないようにしてください。
・爪切り(子猫または小型猫用のハサミ型、成猫または大型種用のギロチン型)
・爪用のやすり
・毛布またはバスタオル
・もしものためのペット用止血パウダー
これだけ揃えることが出来れば、以降の手順は問題なく出来るでしょう。
3-2.猫の身体を毛布またはバスタオルでくるむ
毛布などは猫を安心させるため、または暴れる猫をおとなしくさせるためのものです。猫が狭いところを好むのはご存じだと思いますが、毛布またはバスタオルで体を包んで擬似的にそれを作り出します。毛布またはバスタオルで猫を包むことで、猫が突然暴れだしても身動きが取れませんので、自分自身の身を守ることにもつながります。
3-3.肉球を押して爪を出す
猫の爪は通常収納されていますが、肉球を押すと爪が飛び出してきます。この際、強く押す必要はなく軽く押すだけで問題ありません。
3-4.爪の先端から2mmを切断する
なぜ「2mm」なのか気になるところですが、実は猫の爪は人と違って血管や神経が通っており、そこを傷付けると出血や苦痛を伴います。ですので、安全で十分な手入れが望める2mmが基本的な切断箇所となるのです。
3-5.やすりで仕上げる
爪の切断を終えたら、残っている鋭利な箇所をやすりでやさしく削ってあげましょう。爪の先端が丸くなり、触れてみて刺激を感じないようになれば完了です。
4.まとめ
実際、自分で飼い猫の爪切りをするのは大変です。猫の性状によっては、自分では出来ないことも考えられます。
その際は「ビークラブ猫店」に連絡をいただければ、ブリーダーが直接ご相談をお受けいたします。なおLINEによる問合せも受け付けていますので、お気軽にご相談下さい。